O夫人と買い物

ここしばらく、O夫人から「Hさん(私のこと)は化粧品をどこで買ってるの?」と電話がきていた。使っているものが無くなりそうなのでと、同じ内容で数回。「私は何でもいいので買う店は決めていません。近所のドラッグストアです。ご家族が来た時に買い物に付き合ってもらったらいいですよ」と返事と提案もいつもと同じに答えた。一昨日も同様の電話があったので同様に答えたら「わかった。それならいいです」といくらか不機嫌な感じで電話が切れた。一緒に買い物に付き合ってほしいと言いたいのは分かっているが、家族に頼るほうがいいと思うのでそう答えた。O夫人の気分を害したかもしれないと思っていたら、1時間もしないうちに同じ調子で電話が来た。「Hさんはどこで化粧品を買ってるの?」と。私の答えも同じ。しかし今度は素直に「一緒に買い物に行ってほしいなと思って・・・」と言葉が続いた。

ということで、きょうは買い物に付き合った。以前付き合ったときに資生堂の商品を使っていることを知ったので、ドラッグストアでは品ぞろえが心配なので(ここならあるかなと)行き慣れている「イオンスタイル碑文谷」に出かけた。あらかじめ部屋に入って、買っておいたほうがよさそうな品を調べ、それら数点を持って出かけた。店員さんが揃えてくれたが1品だけ欠品しているとのこと。似た商品がないか尋ねたら、あるけれど金額が倍ほどする。私が払うのではないからいいようなものだが(^-^;同じもののほうが間違いないと思うので取り寄せてもらうことにした。1週間ほどで入荷するとのこと。

買い物の後は上階のレストランで一休みした。窓からの眺めを見て「どこがどこだか分からない」というので、大まかに「あっちが新宿で、こっちが目黒かな」「うちのほうはどっち?」「反対側のこっちです」「じゃ多摩川は?」「ずっとあっちのほうです」と指さした。O夫人は場所の見当がつかないのだ。施設に入所した大きな原因が、外出すると道に迷って帰宅できないからだ(息子さんたちが心配したため)。

 

家族でもヘルパーでもない私がどこまでかかわっていいのか分からない。親切心だけで済むのか。何かあったときにどうするのか。大好きな人ではあるが、実に悩ましい。