病室にいないのでトイレをのぞいたら母の靴が見えたのでしばらく待っていた。ようやく出てきたので「こんにちは」と手をあげたら、もう一度入るという。「どうしたの?」と聞くと難しい顔をしてなにやらぶつぶつと。便座に座って「子供がここに噛みついて痛いのよ」と自分の左脇を見せて言うではないか。「えっ、子供はこの病棟に来ないと思うけど」と私が言うと「はいはい、誰も本気にしないんだから、分かりましたよっ」と不思議な答え。いったいどうしたのよ。
通りがかった看護婦さんにそのことを言うと「ああ、それは初めてですね」とのこと。「それは」と言うからには別の出来事もあったのだろうか。
トイレから出て一度病室に戻り、ベッドに横になると「いつまでこんなところにいるんだろう」「もう死んだほうがいい」などといつになく後ろ向きだ。連れ合いが一緒の時と私一人のときは母の態度が若干違うけど、今日は特別だ。落ち着いたところでお茶に誘うと、喜んで「行く」と言うので1階のレストランへ。いつものようにモンブランケーキをオーダーし、いつものように「最近こういうの食べてないから、美味しいね」とかなんとか、いくらか機嫌を直したみたい。(^^ゞ
子供に噛まれたって・・・認知症が進んだのかな。
