母の術後検査

母が8月に手術した大腿骨頚部骨折の術後検査の予約が入っていたので、ホームに母を迎えに行った。
道路が混むことを予想して8時15分に家を出てホームへ。
先週持っていったトイレットペーパーが切れているかもしれないと思って(念のために)8ロール入りのパックを持っていって良かった。案の定1ロールも残っていなかった。というより何も残っていなかった。引き出しやポケットを検めたが何もなし。パジャマを見たらわずかな紙と汚れたリハパン(リハビリパンツ)が丸め込まれていた。枕元にも汚れたリハパンと未使用のリハパンが一つづつ。
時間がないのでざっと片づけ、病院に向かった。予約は10時だったが、予約表を出すと時間前でも受け付けてもらえて、レントゲン撮影も診察もあっさりと終わった。診察してくださった先生によると「驚異的な回復」だそうだ。歩けるようになるとは思ってなかった様子。「すごいですね」と褒められて「昔は何でも出来たのよ。大勢のお弟子さんもいてね」と自慢げな母。話が長くなると先生に申し訳ないので適当なところで切り上げて退出。
病院を出て車に乗ると便意を催したと言うので、病院に戻るよりは急いでホームに帰ったほうがいいと判断。部屋に戻るころには「パンツを少し濡らしたかも」というので部屋のトイレに座らせた。便は出ずおしっこのみ。終わったところで濡れていたリハパンを取り換えようと脱がせてびっくり。ズボンの下に長パンツ、そして布のショーツが2枚、さらにリハパンを2枚はいていた!! 職員さんに「今日はお風呂の予定になっています」と声を掛けられていたので、新しいリハパンとズボンだけにして母を職員さんにゆだねて帰宅。トイレのことや着衣のことをお願いしたかったが、昼食前ということもあってか、職員さんたちが忙しそうだったので、別の機会ということにした。
病院で時間がかかるようなら一緒に外食でもと心づもりしていたが、11時にはホームを後にすることになった。連れ合いも「ホームで皆といつものようにご飯食べたほうがいいと思うよ」と言ってくれた。

母によると「頭がぼーっとしてみんな忘れちゃうのよ」だそうだ。母の気持ちになって考えようと思うが、想像するだけ無理だとあきらめた。ただ自分の未来だと思うだけだ。