意外に穏やか

母を見舞ってくれた叔母が「穏やかだった」と言っていたので、今日はどうだろうと心配しながら病院に行った。

眠っているのでそっと見ていたらすぐに気づいて「あら、いつからそこに?」というので、眠っていたわけではないのだと思った。

「礼子ねえちゃんが来てくれたのね」と言ったら「えっ、そお?」と忘れた様子。「心配していたより元気そうで安心したと言ってたよ」というと「そうなの・・・」と。「帰りに握手したら『手が温かいね』と言ってくれたって」というとにっこり笑った。

記憶が長続きしないので話が繋がらないのが難点(^-^;

共通した話題がないかと考えて「来年は東京でオリンピックが開かれるんだけど、東中野に引っ越した年にちょうどオリンピックだったね。窓から、飛行機が描く五輪の輪を一緒に見たね」と水を向けたが失敗。さほど衝撃的な記憶ではなかったか。。。

「カラオケでよく歌ったね。今なら何が歌いたい?」と聞くと、歌という単語には反応したが曲をおもいだすまでには至らなかった。祖母が入院していた時は枕もとで祖母と私とふたりで「さんさ時雨」を歌えたんだけど。

食事ができるようになったか尋ねると「食べられないわけじゃないの。食べなければ死ねると思って」と「死」を連発。興奮させてはまずいと思って「そうなんだ」と受け流した。気持ちは死に向かっているらしい。

本人はそう言うが、入院当初に比べると落ち着いて顔色もまあまあなので、復活してホームに戻れる可能性も(わずかながら)あるんじゃないかと思った。

帰りに「あんた、とてもキレイだね」と褒められた。えっ、ビックリ!! 褒められてうれしくないわけはないけど、どうしたのかな??