適当に聞いておこう

母の話には一貫性がない。その日は筋が通っているようで、また違う日はまったく違う展開になっている。ある日に本気になって聞いてあげても別の日には「えっ、そうだったっけ?」みたいなことに。すべてに対してそうではないのだが、ホームの生活はそれほど話題が豊富というわけではない。母の話は狭い範囲のこと。そのいくつかの話が日によって違ってくるわけだから、適当に聞いておくほうがいいのかも。「この前は違うこと言ってたよ」と言っても、本人にとっては今日の話が本当なのだから。